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SSS:GL(ジジイズラブ……ではない) [日常編]

此方は浅海由梨奈さんのみ、お持ち帰り・転載可能です。





R-12

登場人物:クリスタ アレクサンドロス 涙
(*゜ー゜)(・ω・*)(・△・*)









眉根を寄せて顎に指を当てて悩むクリスタの姿はこの上なく可愛らしく、思わず撫でくり回してしまいたくなる程魅力的だが、今現在の場の空気、肌と肌を重ねたセックスの雰囲気には似合わない。後ろから伸びた涙の腕が形の良い胸をふに、と捕らえて、指が簡単に沈んでしまう柔らかなそれを無造作にふにふに揉む。性的な意味合いの薄い戯れの動きに、クリスタはクスクスと笑いながら、目の前で媚態を演じていた二人をじいっと見ていたアレクを加え入れようと、組み敷いたまま唇を重ねた。
果物は行儀悪く食べた方が美味い。溢れてくる唾液を飲まずに水音をわざと立てながら、銀とはしばみを交えて、何処か甘い互いの息を吸う。絡め合う舌は異性のものと違って泡のように柔らかい。キスの意味が変われば愛撫の意味も変わる、二人の様子に妬けたのか、涙は全体で遊んでいた指を下から持ち上げるような形に変え、小さな乳首を転がして苛めた。突然びりり、と胸から下半身へ突き抜けるような快感を与えられ、クリスタは思わず唇を放しかけるが、離れかけた一瞬アレクの舌が上顎を撫で、繋ぎ止める。
敏感な乳首は摘み上げればもっと強い快感を得ることが出来るが、涙はあえて指の平で焦らし、腫れるまで弄ぶ。ぷっくり腫れあがって立ち上がってからが本番、弱い刺激しか与えられなかったそこは余計に敏感になり、舌で転がされたりすると胸だけでイッてしまいそうになる。前兆であるひりひり痛むような感覚に、クリスタは今後自分が与えられるものに身を捩るが、半身を起こしたアレクの指が頬に添えられて。ぞろ、ぞろりと味蕾を噛み合せながら歯列を辿りあい、内部の神経に痛み以外の感覚を刻むように八重歯を包む様に熱く舐められた。
何時の間にか快楽を享受させられる側に回っていることに気が付いたクリスタは、このままではなんだか負けてしまう気がして、顎をとろとろ垂れてゆく唾液のように思考を流されながら、近くにあったむちむちを掴んだ。途端にクリスタの胸に何か温かい液体が飛ぶ。薄っすらと静脈の青が浮いた胸の先、子を育てる為に茶色くなった乳首に母乳がじわじわ滲み、筋になってアレクの胸を伝う。ぎゅーしたらびゅー。そのこそばゆさに思わず唇を離してしまい、開放されて浮き上がったクリスタの体に押され、涙がクリスタの背に潰れる。
ぷっ、とまたやって来たその場違いに可愛らしい音に、クリスタとアレクは顔を見合わせクスクス笑い出す。折角の淫靡な雰囲気が台無し、だがクリスタの上に更に圧し掛かり、しっとりすべすべした背中に体重を預けて肩から顔を出した涙は、悪戯っ子のようにニシシと笑ってアレクの胸に指を這わせた。白い雫を指に掬い、ぺろり、一舐め。普段飲んだりしないものを誰かが飲めばどんな味だか気になり聞きたくなるのは自然なこと、母乳は二ヶ月程度経つと美味しくなるらしい、前に舐めた時はあまり美味しくなかったが今度は如何かとクリスタが目を輝かせている。
「ねぇ。そういえばクリス、何を考えごとしてたの?」
「んーっとね、最近寂しくないなぁ、って」
しかし、一通り口内で味わった涙はあえてコメントをせず、にぎにぎと猫の手にした両手を泳がせた。クリスタは今度は少しスネたように眉根を寄せる。百聞は一見に如かず、ならぬ、百聞は一舐めに如かず、ということかとアレクはいいよ、と手招きをする。ぱあっ、とクリスタはまた目を輝かせ……アレクの胸に吸い付いた。二人とも流石にココまでは予測していない。些細ながら御免被ったのは涙、突然乗っていた背中ががっくんと下がり、危うく骨と骨がぶつかる互いに痛い思いをするところで体を起こす。
子供は大きくなると母乳の吸い方を忘れてしまう、クリスタもその例外ではなく、ちゅくちゅく頑張って母乳を貰おうとしているが上手くいかないらしく、その挟むように添えられた舌は子供のものではない。細い管を熱い体液が登り、それが自分の触覚から離れ、飲まれる感覚。アレクは愛しい我が子に母乳を飲ませることは沢山あったが、こうして大人とも呼べる年齢の相手に母乳を飲まれるとなるとなんだか妙な気分になってきて、クリスタのクリスタらしい行動にニヤニヤしている涙と顔を見合わせ、目を瞑り軽く唇を交わした。
「くりすのくせになまいきー…あたい達二人が居てまだ物足りないとは言わせないぞ、このこのv」
後頭部から頭を抱き締められ、苦しくなった息に張りのあるおっぱいを押し当てられている方に気を取られていたクリスタが、数テンポ遅れてわたわた驚いて慌てる。そんな鈍いところもかわいい、顔を上げようとしたので、涙は胸に体重を掛けて伏せの体勢にする。前と後ろ両方から男の夢おっぱい漬け。ついでに自分にまで付いている。勿論淫魔らしくまんざらでもないクリスタは、この機会を逃さないようしっかり頬擦りをしながら、上目遣いでアレクのことをちらり、覗く。
囁くように、如何だった、と耳元で涙に聞かれ、少し甘い、とまた、頭を左右に動かしておっぱいぱふぱふ。ふかふか。期待よりは美味しくなかったらしい。それとも期待しすぎていたのか。もうおっぱいに興味の行ったクリスタは、自分のむちむちをアレクのお腹に擦り付けた。最初は自分の感じている心地良さを共有する為に。先程までの愛撫で敏感になった乳首が転がされ、押し潰されて、息が上がってくる。硬くしこった乳首で臍をこりこり擽られ、内臓に近か場所を嬲られる鈍い性感がむずむずアレクが身を捩る、また淫靡な雰囲気が辺りを包む。
「んんっ、違うよっ……前はおんなじ淫魔同士でセックスすると、なんだがね、ちょっとだけ……寂しい気分になってたんだけど、最近あんまり感じないから」
徐々に強まる快感に擦り付ける速度が速まる。臍に引っ掛けて弄ると気持ちが良い。その時、ぺしっ、とクリスタの視界を塞ぐ何か薄い肌色をした、アレクの手の平。下げられた眉と困ったような表情、ほんの少し寂しげな様子に、クリスタは同じ気持ちになってしゅんと頭を下げる。あれでアレクが気持ち良くない訳では無いが、でも、イッたりは出来ない。あんまりにも自分本位な動きをしてしまった。しょんぼり項垂れながら、まるで指でも弄るようにアレクの乳首をいじいじしだしたクリスタの頬をぷに、と涙が抓って茶々を入れる。
にゅーん、と伸ばされ、むにゅーん、と縮められ、釣り上げられた頬は笑いの形になって、にこにこ指を放しても戻らない。ほんの僅かに頬に赤味の差したアレクはクリスタの腋の下にそっと手を差し入れ、もう少し上、抱き締めるのに丁度良い所まで持ち上げ、ふにふにのおっぱい同士を潰し合いながら抱き締める。胸の間で何か濡れた感触がしないでもないが、きっと気の所為、子の分ならとっくに搾って三日分は。涙もついでに引き摺られ、折角なので自分もクリスタに強くしがみ付きながら、母乳を肌に塗るなんて美容効果がありそうだ、と何と無く考えた。
「でもそれ解る、あたいも同族の子とえっちするとシてる時は良いんだけど、なんか……後から寂しくなったこと、けっこうあるよ」
何でだろう。解らない。不思議だね。と二人は振り向き、向き直り、首を動かして同意し合う。ただ一人あまり覚えのないアレクは不思議そうな顔をして、皆そういう物なのか、と聞くが、二人は少し顔を上げ、やっぱり顔を上げるのが面倒になって、涙はクリスタの体をじりじり這い上がって髪に顔を埋めた。わたしは普通に人間とセックスしても寂しかったことあるよ。と、アレクもクリスタの頭に頬を付ける。不思議だね。何でだろう。解らないや。すりすりと互いの裸の体温や体臭を擦り付けあいながら、生身の柔らかさにじっ、と目を瞑る。
どくん、どくん、この温かいリズムは、心臓の。生きているもののリズム。肋骨と薄い筋肉と皮膚の下、確かにアレクと涙の心臓が動いていることをクリスタは確かに理解した。抱き寄せたクリスタの自分よりもほんの少し冷たい体温、血が流れているから体温を感じることが出来るのだとアレクは思った。胸を寄せた背の下、息を静めて胸を合わせていると、クリスタの心臓で自分の心臓が動かされているようだ、涙は何処か確信じみたものをもって考えた。目を瞑って、感じ合う。感触を。体臭を。体温を。鼓動を。ぎゅう、とまた回した腕に力を込める。
「あったかいねー」
「うん」
「ねー」
それ以上を聞きたがる必要は無かった。
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